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アマミミヤマ幼虫回収

 アマミミヤマは毎年8月位にならないと活動しないが、今年の成虫は珍しく雌雄揃って6月に活動開始した。成虫はとっくに死亡しているので、卵も孵化して幼虫になっている頃なので幼虫回収を行った。

アマミミヤマ幼虫
アマミミヤマ幼虫 幼虫はこんな感じでマットの中に部屋を作って、部屋の中からマットを食べている。部屋を作る強度がないとダメなようで、固く詰まったマット内から幼虫が多く回収できる。

 回収できた幼虫は41頭。毎年多くの幼虫は回収できなかったが、今年はそれなりの数の幼虫が回収できた。今年は産卵セットを変えたのが良かったのかもしれない。
 産卵セットは底の部分に黒土をかた詰め、その上に微粒子のマットと黒土を混ぜた物をかた詰め、その上は微粒子のマットと黒土を混ぜた物を手で押し固めた程度、その上に転倒防止を兼ねてミズゴケを置いたセットにした。幼虫は黒土の上の層、微粒子のマットと黒土を混ぜてかたく詰めた層から多く回収できた。

 幼虫はマットの中で部屋を作っているので、マットはある程度以上固めた状態の方が安定して部屋を作れるようだ。ミズゴケは引き込んでマットと混ぜて産座を作っているようだが、自然界ではミズゴケなどはない。腐葉土を黒土と混ぜて産座を作っているんだろうが、実際にはどうやって産座を作っているんだろうか。

 飼育では黒土とマットを混ぜたもので産卵させて、幼虫はそのマットで成長している。しかし、回収した幼虫は発酵マットで飼育しているが、特に問題なく成長している。もしかしたら黒土を混ぜて栄養価を少し落とした方が良いのかもしれないが、今のところ発酵マットで飼育しても問題はないようだ。

 アマミミヤマのセットはあと1セット組んでいる。回収容器が足りなくなったので回収していないが、同じように産卵してくれてれば、同じくらいの幼虫が回収できる・・・かも。

 種親です。
アマミミヤマ♂46mm
アマミミヤマ♂46mm
アマミミヤマ♀34mm
アマミミヤマ♀34mm
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稲尾岳南麓ミヤマクワガタ幼虫回収

 こちらも稲尾岳だが、標高が低く環境が残っている場所の林内の灯火に飛んできた♀をセットしたもの。この場所、すぐ横は海だが、海までは数十メートルの崖がある。落ちたら海に真っ逆さまの場所。そんな場所だから環境が残っているのか、辺鄙な場所だからだれも手をつけないのかわからないが、そんな場所。こちらも幼虫を回収した。

稲尾岳南麓ミヤマクワガタ幼虫
稲尾岳南麓ミヤマクワガタ幼虫

 九州でも南端の佐多岬近く、伊座敷には二次林しかないのでミヤマが生息できる環境ではない様に見える。佐多馬籠辺りには森林があるのでミヤマが生息している可能性はあるが、確実にミヤマが分布している九州の南限は稲尾岳南麓になる。ここより南に分布しているミヤマは、黒島のミヤマだけだ。
 九州最南端のミヤマなんて聞くだけで「行かなきゃ」、なんて思ってしまう。そんな思いで採集してきたノコとミヤマ。ノコは無事に回収しているが、ミヤマも22頭の幼虫が回収できた。22頭回収できれば上出来だ。幼虫は800ccの容器に発酵マットを詰めた物に回収した。

 大隅半島を地図で見ると、鹿屋市のあたりで山地は途切れて平野になり、その先でまた山地帯になる。地図で見ると大隅半島南部の甫与志岳や稲尾岳は九州の山地帯とは分断されている。
 ノコのような移動性が高く、標高にあまり関係なく分布している種は平野部を越えて地域間の交流があると思うが、森林で冷涼な環境を好むミヤマは平野部を越して個体間の交流はできないと思った方が良いので、大隅半島南部の個体群は独立した個体群と言って良いと思う。
 鹿児島県のミヤマでも、薩摩半島のミヤマは連続して分布しているようで、大きな変異は無いように見える。しかし大隅半島南部は独特の生態系があるようだし、ミヤマも独特の個体群かもしれない。採集したミヤマは小型の個体が多かったし、もしかしたら黒島の個体群の故郷は大隅半島なのかもしれない。
 とは言っても多くの個体が採集できたわけではないし、知り合いは大型のノコもミヤマも採集していた。妄想で色々と思うのも楽しいし、そんな妄想の場所のミヤマを採集してきて飼育してみるのももっと楽しい。ノコもミヤマもどんな成虫が羽化してくるか、楽しみは尽きない。

稲尾岳ミヤマクワガタ幼虫回収

 鹿児島県でも最南部のミヤマクワガタ生息地、稲尾岳のミヤマクワガタ幼虫回収を行った。

稲尾岳ミヤマクワガタ幼虫
稲尾岳ミヤマクワガタ幼虫

稲尾岳ミヤマクワガタ幼虫
稲尾岳ミヤマクワガタ幼虫

 稲尾岳の北側、標高がそれなりに高い場所で採集したミヤマを産卵セットしたもの。回収できた幼虫は11頭、ミヤマもイマイチ数が回収できないことが多かったが、発生末期の個体が多かったような気がする。それでも11頭回収できれば十分な頭数だ。幼虫は発酵マットを詰めた容器に回収した。

 稲尾岳の標高が高い地域は、割と環境が保たれている場所が多い。今夏ミヤマを採集した場所で、一番ミヤマらしい環境と言った場所が稲尾岳の標高が高い地域だった。
 九州に限らずミヤマは湿度が保たれた森林が発達した環境ならば、海岸線の近くでも採集できる場所が多いが、関東あたりだとミヤマクワガタは深山のクワガタと言うイメージが強い。そのイメージに近いのが稲尾岳の標高が高い地域だった。
 ここだけが夜だけでなく、昼間も霧がかかったりして涼しかったために、ゆっくり寝られた場所だった。

宮崎県小林市ミヤマクワガタ幼虫回収

 今夏採集してきた小林市のミヤマクワガタの幼虫回収を行った。

小林市ミヤマクワガタ幼虫
小林市ミヤマクワガタ幼虫

 回収できた幼虫は10頭、思ったより少なかった。幼虫は押し固めたマットの底面や、産卵木周辺から回収できた。幼虫は800ccの容器に、発酵マットを詰めた物に回収した。
 小林市のミヤマも今年の採集個体。今となっては暑かった思い出が一番大きく、虫はどこでも少なかった。クワガタではノコはともかくミヤマは少なかった。宮崎では大雨の影響で山の奥まで入れなかったこともあるが、温度が高すぎたのも活性が低かった原因かもしれない。次に行く機会があれば、もう少し早めが良いようだ。

大手町インセクトフェア2023

 明日の9月23日(土曜日 秋分の日)、大手町インセクトフェア2023が開催されます。大きな標本主体のイベントですので、開催のご案内をいたします。

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 インセクトフェアは古くから開催されてきている標本販売主体のイベントで、近年は生き虫も多く出品されています。標本は古くから出品している標本商の方々から、最近標本を始めた方々まで様々ですが、とにかく標本の迫力は半端ありません。
 生き虫も有名ショップからアマチュアブリーダーまで様々な方が出品されています。徹夜で並ぶ方も多いイベントですが、それだけの価値があるイベントです。
 自分が出展するイベントの告知はしていますが、出展しないイベントの告知はインセクトフェアだけです。それだけ大きなイベントですし、昆虫界にとっては大切なイベントです。
 当日は込み合うと思いますが、主催者の誘導に従ってお楽しみください。お出かけの方は標本持ち帰り用の箱と、パンパンにした財布を忘れずに持ってお出かけください。
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atoz2000

Author:atoz2000
AtoZのブログです。
日本のノコギリクワガタをメインに飼育していますが、国産のクワガタ各種から外国産のクワガタまで飼育しています。コガネムシなどもたまに飼育しますので、クワガタ以外のことも書くことがあるかもしれません。クワガタ主体で昆虫の飼育記録を備忘録として書いてます。

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